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June 30, 2008

伊豆のスタンド使い

荒木さんの絵は好きだけど、「伊豆の踊子」には合うかなあ…
漫画家が描く表紙といえば、角川文庫でわたせしぞうが描いた漱石作品の表紙が作品に合っていて好きだったな。

リンク: 「伊豆の踊子」表紙が“ジョジョ風”に!? 荒木飛呂彦さんが描く - 速報 ニュース:@nifty.

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June 23, 2008

「四畳半神話大系」(森見 登美彦)

大学入った時ってさ、ものすごい希望にあふれてるじゃん。楽しい友人に恵まれ、すてきな彼女ができ、毎日が刺激的なキャンパスライフ。校舎を出たとき目に入る沈む夕日。夕闇に溶けていくキャンパスの森をバックに彼女と二人恥じらいながら手をつなぎ…と、これから始まるであろう新しい生活にわくわくするよね。でも、いったい何人がそんな夢のような生活を実現した?ほとんどの男はそんな幻想を夢見つつ、夢見たまま卒業していくんだよ。そしてもしあの時こうしていたら、もしあのときあのサークルに入っていたら、って仮定法過去完了で大学時代を顧み、仮定法の中で妄想していく。たぶん昭和の大学生の男どもは大半はこんなもんだろう。いや、そうであってほしいね。モテ系不要。おれが学生時代、学校の近所の4畳半一間に下宿しているやつがいて、よくそいつの家
でこたつに入りテレビを見ながらぼうっとしていた。クラブで遊ぶ人種より、そういった奴らにおれは親近感を覚える。

「四畳半神話大系」、おれの鬱屈した大学生活を思い出され、懐かしくなった。昭和に大学生活を送った人は読んでみるよろしい。森見さん独特の遠まわしでひねくれた文体に最初は慣れなかったけど、読み進めていくうちに気にならなくなってきた。でもこの主人公、傍から見ると結構素敵なキャンパスライフ送っているんだよな。それがむかつく。

いくつかの短編で成っていて、一つ一つのエピソードがパラレルワールドになっている。そして形而上学的になっていき…後は秘密。

でもこれ読むと、やっぱ一人暮らししたかったなあって思う。

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June 21, 2008

「枕女優」(新堂冬樹)

新堂冬樹の作品を初めて読んだ。今、勢いのあるノアール系の作家らしい。作者自体が芸能プロを経営していたこともあるみたいで(金融業界にもいたとか)、そんな人間が芸能界の裏世界を書くもんだから説得力があるし生々しい。でも最近はそういった裏事情に対する情報ってサブカル系の雑誌にたくさん書いてあるし、女優達は仕事とるために体を売っているとか、整形したとかという噂を聞いても、あまり興味がわかないなあ。もちろん真偽は分からないけど、本当だとしてもどうでもいいっていうのが多くの人の意見なんじゃないの。おれも含めてそういう裏世界の一番欲しい情報って、内容でなく誰がやっているかという実名だと思う。だからフィクションだと、あまり刺激が感じられない。この小説の面白さはそんな芸能界の裏なんかじゃなく、全体に仕掛けられたトリ
ックと主人公の自己破壊に進んでいく心理の過程なんだよね。ネタばれになるので書けないんだけど。

といっても、ちょっと中途半端な感じがしちゃうなあ。もの足りん。大体1ページにおける文字数が少な過ぎ。200ページ近くの作品なのに一日で読み終わっちゃたよ。だったらもっとページ数少なくしてくれよ。

新堂冬樹の作品ってみんなこんな感じ?そんなはずはないだろう。そう思って、今違うやつ読んでるんだけど、これがばりばりノアール。おもしれえ!それについてはまた後日。

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